羽海野チカ 「3月のライオン」
- 作者: 羽海野チカ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2008/02/22
- メディア: コミック
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3姉妹、この人の描くふくよかな女の人って始めて見る気がする。おねいちゃん、ですもんね、このニュアンス、やられた。
ハチクロでは犬のリーダーやミドリちゃんでしたが、今回は猫です、猫。ニャーさんです。かわいい!名前はあるのかな。
主人公零の将棋のライバル、むっちりな二海堂にすっかり持っていかれてしまった。なんて魅力的な人間なんだ! 主人公も彼といる時は比較的元気のいいツッコミキャラになったりする所も安心ポイントです。 森田さん…?
読み始めはなんかこの人悲惨そうだなぁと思っていたけど、読み進めるうちに境遇は不憫かもしれないけど、現段階の人的環境はそこそこ恵まれているんだと安心した。
でも、自分がそれを心地よく思えなければ・頼る方法が分からなければ結局は同じなんだよな。 はたから見れば「恵まれてるやん。まだいいやん。」て感じに見えるだけに、余計一人きりの重圧やつらさは大きそう。 身を置いているのが将棋の世界っていうのがまた。 それをつらいと感じられればまだ健康だけど、今の主人公はそれすらも麻痺してそうで怖いし痛々しい。 「なんで頼らないの。もっと頼れば、甘えれば楽になるのに。」って、ばっかやろ、その方法がわかんないんだよ。
それに合わせる様に絵が、線が濃くて、とても苦しい。
主観と客観、他人との距離、実際人から見ると必要だけど本人はしたくない・できない―とか、そういう事は現実誰にである事だけど、あまりにも色々なものがバラバラになりすぎて、遠すぎて、あちこちに散らばっている所が、この主人公のしんどそうな所な気がする、と今書きながら思った。 上手く言えない。 なんか読んでてすごいつらかった。 少しでも早くそれらがお互い近寄って、息がしやすくなるといいな。