仔猫じゃなくても可

乙一さんの小説で「しあわせは仔猫のかたち」っていうタイトルのお話があって「うんうん」と思ったけれども、パンでもいいと思う。
パンは幸せの権化だと思う。 色とか形とか、そしてなによりパン屋さん!パン屋さんってすごくあったかくて平和な気分になってしまうのは私だけかな。
あの暖色系のライトとパンの色、白いパリッとしたエプロンにパンのにおい。
小さな頃はパンが嫌いで、たまに朝出る食パンとか給食のコッペパンとか最悪だった。 両方おいしいパンじゃなかったからモツモツして食べにくかったなぁ。 しかも時間の制限があるから無理やり牛乳や紅茶(すごい渋いやつ)とかコーンスープ(すごい薄いやつ)(3つ共当時はあまり好きじゃなかった)で流し込んでたイメージが強いからかもしれない。 
ある時「食パンにバターを塗っただけなのにこんなにおいしいんだ…!」って思ったことがあって、そっから好きになった気がする。 
今でもパンに特別こだわっていたり有名なお店を知っている訳ではないけれども、あの空間に足を入れてしまうとすごく満たされる気分になる。 どれもおいしそうに見える。

今は朝パンです。おいしいし楽ちんだから。 
そう、こないだおいしい食パンを売っているお店を見つけたのでとても嬉しいのです。
そこからこういうことをつらつら考えてみたりしたのです。




同じ様な理由で、百貨店の地下食品売り場も大好きです。
どれもおいしそうに見えて困る。 でも私が好きなのはデパ地下で買い物をすることじゃなくて、中をウロウロすることです。
あの雰囲気が大好きなのです。幸せな気持ちになる。
置いてあるものを見るのがいい。
本当に色んなものが大量に並べてあって品切れとかない感じで、ちょっと減ったら次から次へと補充されてたりして何一つ欠けていない、完璧な感じがする所。 あ、角田光代さんの「キッドナップツアー」でも主人公の女の子がファミレスのメニュー見て「完璧だ」って思うシーンがあった気がする。

そこに集まっている人達を見るのがいい。
美味しいものを食べよう、ちょっといい物を食べよう、素敵な人と食べよう、みんなのすごく活気のある、積極的に生きようとする感じ?そういうのが溢れているような所がたまらなく好きです。